クールな騎士団長はママと赤ちゃんを一途に溺愛する
(リカルド様)
予想よりも多くの護衛が同行している。
リアナは驚きながら夫を出迎える為に、領主館の玄関に向かう。
しばらくすると、先頭の馬に乗った騎士数人が領主館に到着した。リカルドの姿はない。
夫がどこにいるのか、彼らに尋ねようとすると、玄関前に馬車が停まり軍服姿のリカルドが素早く降り立った。
久々に見る夫の姿に胸が熱くなる。
自然と足が動き彼の元に近付いた。
彼に気付いて貰うのを待ちきれずに声をかけた。
「リカルド様」
リアナの声に反応しリカルドがゆっくりと振り返る。
その時ようやく気が付いた。
彼の手は誰かをエスコートするかのように、馬車の方に差し出されていたことに。
(誰か一緒なの?)
なぜだか嫌な予感が湧き上がり、リアナはその場で立ち止まった。
直後、大きく目を見開く。
馬車から降りて来たのは、目を奪われる程の美しい女性。エルドラ王女だったから。
深い青の外出用ドレスに、華やかな帽子。美しい黒髪はまるで今整えてたばかりのように、艶やかに纏まり背を覆っている。
エルドラ王女はリカルドの手を当たり前のように取り、艶やかな笑みを彼に向ける。
他者が入り込めない、美しく隔離された光景だと感じた。
リアナは身動き出来ずにふたりの様子を茫然と眺める。
とその時、リカルドの視線が動いた。
「リアナ」
リアナの姿を捉えた彼の瞳に何かの感情が過ぎたような気がした。
しかしそれは僅かな間のことで、すぐにいつもの冷静な表情に戻る。
予想よりも多くの護衛が同行している。
リアナは驚きながら夫を出迎える為に、領主館の玄関に向かう。
しばらくすると、先頭の馬に乗った騎士数人が領主館に到着した。リカルドの姿はない。
夫がどこにいるのか、彼らに尋ねようとすると、玄関前に馬車が停まり軍服姿のリカルドが素早く降り立った。
久々に見る夫の姿に胸が熱くなる。
自然と足が動き彼の元に近付いた。
彼に気付いて貰うのを待ちきれずに声をかけた。
「リカルド様」
リアナの声に反応しリカルドがゆっくりと振り返る。
その時ようやく気が付いた。
彼の手は誰かをエスコートするかのように、馬車の方に差し出されていたことに。
(誰か一緒なの?)
なぜだか嫌な予感が湧き上がり、リアナはその場で立ち止まった。
直後、大きく目を見開く。
馬車から降りて来たのは、目を奪われる程の美しい女性。エルドラ王女だったから。
深い青の外出用ドレスに、華やかな帽子。美しい黒髪はまるで今整えてたばかりのように、艶やかに纏まり背を覆っている。
エルドラ王女はリカルドの手を当たり前のように取り、艶やかな笑みを彼に向ける。
他者が入り込めない、美しく隔離された光景だと感じた。
リアナは身動き出来ずにふたりの様子を茫然と眺める。
とその時、リカルドの視線が動いた。
「リアナ」
リアナの姿を捉えた彼の瞳に何かの感情が過ぎたような気がした。
しかしそれは僅かな間のことで、すぐにいつもの冷静な表情に戻る。