ロマンスの王子様
2・私らしく謳歌しよう!
「はっきり言うと、俺は結婚と言うもの自体に興味がない」
いきなりそんなことを言った奥原さんに、私は何を言われたのか全く理解ができなかった。
「きょ、興味がないって…奥原さんは、『小町家』――実家を助けるために結婚を希望したんですよね?」
そう言った私に、
「ああ、お前の実家である置屋には昔から世話になっているからな。
俺が高校生の時から世話になっているから…まあ、少なくとも20年近くのつきあいだな」
奥原さんは言い返した。
「だけど、この件に関しての話は別だと俺は思ってる」
奥原さんはそう前置きをすると、
「俺は仕方なくお前を妻にするだけだ」
と、言った。
「し、仕方なく…!?」
怒りで自分の躰が震えているのがわかった。
「かと言って、俺を恨むのは筋違いだ。
恨むなら、自分の家族を恨むんだな」
この瞬間、私は彼のことを大嫌いな人間だと認識した。
いきなりそんなことを言った奥原さんに、私は何を言われたのか全く理解ができなかった。
「きょ、興味がないって…奥原さんは、『小町家』――実家を助けるために結婚を希望したんですよね?」
そう言った私に、
「ああ、お前の実家である置屋には昔から世話になっているからな。
俺が高校生の時から世話になっているから…まあ、少なくとも20年近くのつきあいだな」
奥原さんは言い返した。
「だけど、この件に関しての話は別だと俺は思ってる」
奥原さんはそう前置きをすると、
「俺は仕方なくお前を妻にするだけだ」
と、言った。
「し、仕方なく…!?」
怒りで自分の躰が震えているのがわかった。
「かと言って、俺を恨むのは筋違いだ。
恨むなら、自分の家族を恨むんだな」
この瞬間、私は彼のことを大嫌いな人間だと認識した。