ロマンスの王子様
「そのことで悩んでいたら、奥原賢志郎さんが“僕が何とかしましょう”って言ってくれたの」
姉が言った。
「えっ、奥原賢志郎さん!?」
その名前に、私は聞き覚えがあった。
と言うか、花街で“奥原賢志郎”の名前を知らないと言う人は誰もいないだろう。
「奥原賢志郎さんって、あの『奥原グループ』の奥原さんだよね…?」
私がそう聞いたら、
「そう、その奥原さんよ」
母は答えた。
『奥原グループ』とは、多角経営組織体の大企業だ。
それをまとめる総帥である奥原賢志郎は、高校生の頃から花街に出入りしており、現在では花街の客としても超VIP待遇である。
その奥原賢志郎さんが『小町家』を何とかしてくれるって…!?
「でも、それに対しての条件がひとつあってね…」
母はそこで話を区切った。
姉が言った。
「えっ、奥原賢志郎さん!?」
その名前に、私は聞き覚えがあった。
と言うか、花街で“奥原賢志郎”の名前を知らないと言う人は誰もいないだろう。
「奥原賢志郎さんって、あの『奥原グループ』の奥原さんだよね…?」
私がそう聞いたら、
「そう、その奥原さんよ」
母は答えた。
『奥原グループ』とは、多角経営組織体の大企業だ。
それをまとめる総帥である奥原賢志郎は、高校生の頃から花街に出入りしており、現在では花街の客としても超VIP待遇である。
その奥原賢志郎さんが『小町家』を何とかしてくれるって…!?
「でも、それに対しての条件がひとつあってね…」
母はそこで話を区切った。