Match maker
第19話
手は口ほどに…
どういう事だろう。
…あの、品川さんとは?
聞かないといけないことはまだまだあるけれど…
とりあえず食事。
箸を持とうと、繋がれた手を引く。
すると、その倍ほどの力で田中さんがそれを阻止する。
「何?」
低く、あからさまな不機嫌な声に
少し身を縮めて小さくなる。
「…食事に…お酒も…利き手が…」
「ああ」
相変わらず低い声。
何だよ、食べたらダメなのか。
「…そうか、人間だったね」
はい?
出た、この失礼な発言。
「ええ、どう見ても不揃いな人間ですけど」
「何食べたい?」
スルーするなっつの。
「ヤングコーン」
「はい」
「はい?」
目の前にヤングコーン。
ガーリックとバターの香りが香ばしい。
「……食べないの?」
「いえ、自分で。」
「…あ、そう」
相変わらず不機嫌な声で私の目の前にあったヤングコーンは田中さんの口の中に消えた。
その何種類かの野菜の盛り合わせの中にヤングコーンは数本しかない。
私の、ヤングコーン……
「あ、美味しいな。」
そう言って田中さんがもう一つのヤングコーンに手を伸ばした。
…あの、品川さんとは?
聞かないといけないことはまだまだあるけれど…
とりあえず食事。
箸を持とうと、繋がれた手を引く。
すると、その倍ほどの力で田中さんがそれを阻止する。
「何?」
低く、あからさまな不機嫌な声に
少し身を縮めて小さくなる。
「…食事に…お酒も…利き手が…」
「ああ」
相変わらず低い声。
何だよ、食べたらダメなのか。
「…そうか、人間だったね」
はい?
出た、この失礼な発言。
「ええ、どう見ても不揃いな人間ですけど」
「何食べたい?」
スルーするなっつの。
「ヤングコーン」
「はい」
「はい?」
目の前にヤングコーン。
ガーリックとバターの香りが香ばしい。
「……食べないの?」
「いえ、自分で。」
「…あ、そう」
相変わらず不機嫌な声で私の目の前にあったヤングコーンは田中さんの口の中に消えた。
その何種類かの野菜の盛り合わせの中にヤングコーンは数本しかない。
私の、ヤングコーン……
「あ、美味しいな。」
そう言って田中さんがもう一つのヤングコーンに手を伸ばした。