Match maker
実雅さんと住むようになって暫くすると

【ちょっと、愚痴ってええ?】

0がそう言った。

「何!?最近は迷惑かけてないつもりで……」

【いやぁ、(SS0)をもってしても大変やった】

「俺…か?」

【実雅も雅実も】

二人で顔を見合わせて、0の愚痴を聞くためにソファに腰かけた。


【“顔面至上主義”の女と“3年間見てるだけの男”】

私が俯き
実雅さんも俯いた。

【実雅が雅実に惚れたのは、実雅が一番無駄やと思っていた部分】

【雅実が実雅を好きになったのは、実雅の唯一完璧ではない部分】

「雅実は、完璧だよ」
「実雅さんは、完璧だと思う」

【ああ、そうやな、それが完璧なmatch】

0が嬉しそうにそう言った。

0に感情はあるのか……知らないけれど。


< 180 / 187 >

この作品をシェア

pagetop