Match maker
それはSSの0が支給された日。

「おめでとう!さぁ、悩みなさい。さぁ、学びなさい。」

嬉しそうに、届いたSS0(エスエスゼロ)を俺の変わりに母親がセッティングし始めた。

【あー、どーもー今日からヨロシク~。】

「やだ!可愛いじゃなーい!」

【あぁ、オカンもええ感じや。ベッピンでオモロイ!んで…天才やな!しくじったん、子育てだけか?】

「そーなの、私も(みのる)もまともやのに。」

【あー、CHEMISTRY!】

「僕も、雅《みやび》も人生を楽しんでいるっていうのに、なぜだろうね。」

【あ、オトーン!イケメンやな。ほんでやっぱり天才や。汚点は息子だけか?】

「そうなんだ。だけど、出来の悪い息子ほど…可愛くてね。君に支援を頼んだんだよ。“特別支援”をね。僕と雅のように幸せな結婚をさせたい。恋経由の愛の素晴らしさをね。」

【 Yes sir. 《まけせとけ》】

本人を無視して3人で話し出す。

…理解出来ない。両親の言ってる意味が。

だけど、何を言われようと構わない。

俺は、完璧だ。
< 30 / 187 >

この作品をシェア

pagetop