Match maker
0に彼女の居場所が聞きたくなっても忍耐に徹した。

恐らく、それは倫理的に問題だと教えて貰えない事は明白だ。

それから、数回…彼女に会う事は出来た。

相変わらず、機械相手に話す彼女を見ては

そんな彼女を真似てみたりした。

【なぁ、何してるん?】

「食事を摂っている。」

【知ってる。そっちちゃう。声、掛けたらええやん。彼女。】

「何の為にだ。」

【ひぃ!】

「何だ、気味悪い。」

【そうや、お前、だから、(SS)が必要なんやった。】

「お前、男なのか?」

【あほか、AIに性別ないわ。】

「“俺”と言うからだろう。」

【ちん○んついてませーん。】

「ゲホッ。お前の開発者の気が知れない。どうなっているんだ。」

【SSの醍醐味や。】

「コミュニケーション能力…か。」

【こればっかりは、遺伝ではなんともならん。実践あるのみや、声掛けて来い。】

「恋人のいる女性に?」

【AIとでも話す女やで、お前とも話すやろ。】

「……。」

【オイ!バッテリー切れたんか!フリーズか!昭和の生き残り《古いパソコン》かぁー!】

< 35 / 187 >

この作品をシェア

pagetop