Match maker
第16話
思考停止
品川さんに、言われたからではない。
ただ…見失っただけだ。
誘うべきか否か。
会いたいから、誘っていた。
それが、出来なくなった。
誘い方すら。
会いたくて仕方がないのに。
_無意味に、雅実の座っていた飲食店のその席で無機質なヤツを起こした。
【何やねん、お前。辛気臭い顔して。】
「顔が見えるのか?」
【分析や、アホか。目ないねん。】
「そうか、そうだな。」
【逆戻りやんけ、何やねん。漸くマッチングしたんやろ、何でこの飲食店で偶然会える事を待ってんねん。誘えや。】
「…嫌だったかもしれない。」
【はぁ、まぁ、嫌がってたな。最初は。】
「今は!?」
【あのなぁ、聞けよ、本人に。真っ直ぐな気持ちは、何よりも届く。計算したいなら、俺がしたるわ、ボケ。】
「俺は…雅実に会いたい。」
【じゃあ、そう言え、俺じゃなくて雅実に。】
ただ…見失っただけだ。
誘うべきか否か。
会いたいから、誘っていた。
それが、出来なくなった。
誘い方すら。
会いたくて仕方がないのに。
_無意味に、雅実の座っていた飲食店のその席で無機質なヤツを起こした。
【何やねん、お前。辛気臭い顔して。】
「顔が見えるのか?」
【分析や、アホか。目ないねん。】
「そうか、そうだな。」
【逆戻りやんけ、何やねん。漸くマッチングしたんやろ、何でこの飲食店で偶然会える事を待ってんねん。誘えや。】
「…嫌だったかもしれない。」
【はぁ、まぁ、嫌がってたな。最初は。】
「今は!?」
【あのなぁ、聞けよ、本人に。真っ直ぐな気持ちは、何よりも届く。計算したいなら、俺がしたるわ、ボケ。】
「俺は…雅実に会いたい。」
【じゃあ、そう言え、俺じゃなくて雅実に。】