好きになった子は陰陽師になった。-さくらの血契2-【一人称修正ver.】【完】
「なら弥生さんか?」
「なんで母さんまで巻き込む!」
「美愛さんはなんも知らないだろうから」
「ハウス! 兄貴ハウス! 俺が話すから思いとどまってくれ!」
普段罵倒されてばかりの弟に懇願されたので、破片くらいは弟可愛いもあるから思いとどまってやることにした。
「はー……なんで兄貴が関わると、こう疲れるんだろ」
「諦めろ」
「もう諦めてるよ。家を継ぐって決めた時点で」
そりゃそうだ。
架は恨めしさ全開で睨んで来た。
「……若君は当主に向かないよ。さっき話した通り、には絶対ならない。でも、若君は縛りが少ない方がいい」
「……自分で振った話を全部覆すのか」