好きになった子は陰陽師になった。-さくらの血契2-【一人称修正ver.】【完】
「そうだね。白ちゃん、名前つけてもらえないかな?」
「!」
ぴんっと、白ちゃんの背筋が伸びた。
「い、いいのか?」
「白ちゃん、猫すきなんでしょ?」
「可愛いっ!」
どんな肯定の仕方だ。
いつもの冷静さをなくすくらいすきなようで、思わず苦笑がもれた。
「えっとね、本当に綺麗に真っ白な仔と真っ黒な仔なんだけど――
「藤虎(ふじとら)」
「小太郎(こたろう)」
「……ん?」
私の言葉が終わる前に、二人分の声が続けて聞こえた。