好きになった子は陰陽師になった。-さくらの血契2-【一人称修正ver.】【完】

「今日はここに来られるの、午後だって言ってた。黒ちゃんを呼んだのも紅緒様でしょ?」

「落ち着いたら早目に連絡してやれ? 俺や白がいるって知ったらあいつ、妬くから。毎日来てるんだろ?」

「うん。黎も猫大丈夫だといいんだけど。……うん? 焼く?」

「って言うか、え? 真紅ちゃん、黎明のって毎日来てるの?」

黒ちゃんの言葉に首を傾げていた私に、目を丸くする百合緋ちゃん。

言ってなかったっけ?

「うん。もう桜城のおうちは架くんが跡取りに決まったから、黎は小埜の家の監督下だけど、行動範囲もほぼ自由になったよ」

今まではどこへ行くかも必ず報告して、古人翁(おきな)の式が監視についてまわっていたそうだ。

黎は私なんかよりずっと大変だったんだよね……。

「毎日って……面倒とか思わないの?」

とつと言われた百合緋ちゃんの半眼の言葉は意外だった。

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