好きになった子は陰陽師になった。-さくらの血契2-【一人称修正ver.】【完】
ママはにっこり笑った。
「真紅ちゃんはもう、自分のことは自分で決めていいのよ、って紅緒は言いたいのよ。紅緒はひねくれてるから、素直に言えないの」
「姉様っ!」
「紅緒?」
ママに首を傾げて見られ、紅緒様は息を詰まらせた。
「っ、……真紅。姉様の言うようです。お前の式は、お前が決めなさい」
「―――」
自分で、決める。
この子を、自分のものとするか。
見上げてくる眼差しは、終わりの先でも私を見つけてくれた。
「――はい」