好きになった子は陰陽師になった。-さくらの血契2-【一人称修正ver.】【完】
side真紅
「海雨ごめん~っ、あ、おばさんこんにちは」
「こんにちは。真紅ちゃん、いつもありがとうね」
「いえっ、長く席を外しててすみませんでした」
真紅が頭を下げると、海雨の母はこそっと言って来た。
「いいのよ。彼氏と仲いいのは何よりよ」
「………。~~~っ」
ば、バレテル。
「お、おばさん、それ誰から――」
「澪くんから」
「澪さんっ⁉」
な、何がしたいんだあの人は……。
「それで――海雨はどうしたんですか? 体調悪い?」
布団にくるまって丸くなっている海雨を見て、首を傾げた。海雨のお母さんの落ち着いた様子から、大事ではなさそうだけど……。