好きになった子は陰陽師になった。-さくらの血契2-【一人称修正ver.】【完】
「……付き合いませんか、って言ったら、顔真赤にして「からかわないでください」って言って布団被った」
「……それだけ?」
それってフラれたのか?
「梨実さんのお母さんもいたんだけど、梨実さ――海雨ちゃんにからかうようなこと言うから、更に頑なに出てこようとしなかった……」
「……母親いる目の前で告(い)えるメンタルしてるお前が落ち込むの、珍しいな」
「わりーがお前の血液提供者だぞ? 生半可なメンタルでてめえにの手ぇ切ってられ――
「まあ、お前の血が嫌いだったおかげで真紅のこと助けられたから、そこのところは結果的には感謝だな。……どうした?」
言いかけて固まった澪。呼びかけると、はっと顔をあげた。
「おい黎、海雨ちゃんに言ったか? 俺がお前に血ぃやってたって」