好きになった子は陰陽師になった。-さくらの血契2-【一人称修正ver.】【完】
真紅に背を向けるのは二度目だ。
一度目は、最初に逢ったとき。
真紅をアパートの部屋に寝かせ、最期のときまで逢わないつもりだった。
でも真紅に見つけられてしまい、真紅から逃げることはやめた。
真っ直ぐにぶつかってきて、受け止めてしまったから。
……その真紅から、拒絶の言葉を聞いた。
悔しい。
自分では真紅の力になれない。支えてやることも出来ないのか?
……お前だけ、俺を必要としてくれた。それに応えたかった。でも、俺では足らないのか。