好きになった子は陰陽師になった。-さくらの血契2-【一人称修正ver.】【完】

「いえ……それに関しては、弟に今までにないくらいの勢いで説教されたので、お許しください」

架くん、また……。

最初の説教の場に居合わせてしまった私は、頭の中だけでツッコんだ。

黎と、私の同級生の桜城架くんは兄弟だけど、親が違う。

それを黎は、架くんに知られないようにしているそうだ。

二人の生家の桜城(さくらぎ)家は鬼人(きじん)の一族で、私のいる陰陽師・影小路(かげのこうじ)家は主家(しゅけ)にあたる。

黎の脳裏には、激しく叱責する架くんの言葉がうろついているようだ。

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