エリート外科医といいなり婚前同居

外観からそうかもしれないとは思ったけれど、いざ本人の口から言われると信じられなくて、私は驚愕の声を上げた。

だって、まさかこんなのもらえるなんて思ってなくて……。

受け取ったはいいけれど、なかなか開けようと思えずただジッと包装を見つめる。

「箱だけ見ててもなにも出てこないよ?」

「いや、だって……自分の身に起きていることが、信じられなくて。……私、ただの家政婦ロボットなのに」

思わず呟いてしまったそのセリフに、礼央さんが反応して眉根を寄せる。

「今なんて? 家政婦ロボット……?」

いけない、こんなこと言ったら、礼央さんを心配させてしまうよ。

「な、なんでもないです! 開けていいですか?」

「うん。いいけど……」

礼央さんの探るような視線を避けるように、夢中でラッピングを解く。

そして箱のふた開けてみると、華奢なピンクゴールドのチェーンの先に紫のアメジストが煌めく、シンプルで洗練されたデザインのネックレスが。

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