雨宮社長の専属秘書は気苦労が絶えません
5章 おまけ
〇雨宮のマンション(夜)
雨宮が部屋で仕事をしていると、インターフォンが鳴る。
無視しようかと思ったけど、もしかしたら陽和かもしれないと出てみると。
アンジュだった。
アンジュ「えへへ、きちゃった」
雨宮「帰れ」
アンジュ「あ、待ってよ。話があるの」
雨宮「僕はない」
アンジュ「私、結婚するの!」
アンジュに押し切られる形で、彼女を部屋に入れた雨宮は深いため息をつきながら冷蔵庫に向かう。
それから冷えたビールを2本手に取り、アンジュに渡そうとしたところ「妊娠してるの」と断れらた。
アンジュ「色々こっち(日本)ですることあって帰ってきたら、瑛士に会いたくなってー。元気にしてたの?相変わらず仕事ばっかり?」
雨宮から受け取った水を飲みながら、部屋の中を見渡すアンジュ。
そこであることに気が付いた。
アンジュ「瑛士の部屋とは思えないくらい片付いてる……。家政婦でも雇ったの?」
雨宮「いや、秘書だ」
アンジュ「秘書ぉ? 榊さんが掃除してくれたってこと?」
雨宮「そうじゃなくて、新しい秘書を雇ったんた」
アンジュ「ふーん、新しい秘書ねぇ。その秘書が身の回りの世話までしてくれるの?っていうか、瑛士の世話ができるなんてよっぽど優秀な秘書なのね」
雨宮「優秀……ふふ、そうだな」
雨宮は陽和の顔を思い出し、ふっと優しく笑う。
その様子を見たアンジュが肩をすくめた。
アンジュ「今の、嫌味で言ったんだよ」
雨宮「いや、実際に優秀なんだ。気が利くし、根性もあるし、何より頑張り屋だ。僕が何も言わなくてもあっと言う間に仕事を覚えて、期待以上に動いてくれる」
アンジュ「瑛士が秘書をそこまで褒めるなんて珍しい……」
雨宮「そうだな、彼女のおかげで最近は随分人間らしくなれた気がする」
雨宮の口ぶりは、恋人のことを語るかのように愛おしげで。
アンジュは「なーんか、面白くない」口を尖らせた。
雨宮が部屋で仕事をしていると、インターフォンが鳴る。
無視しようかと思ったけど、もしかしたら陽和かもしれないと出てみると。
アンジュだった。
アンジュ「えへへ、きちゃった」
雨宮「帰れ」
アンジュ「あ、待ってよ。話があるの」
雨宮「僕はない」
アンジュ「私、結婚するの!」
アンジュに押し切られる形で、彼女を部屋に入れた雨宮は深いため息をつきながら冷蔵庫に向かう。
それから冷えたビールを2本手に取り、アンジュに渡そうとしたところ「妊娠してるの」と断れらた。
アンジュ「色々こっち(日本)ですることあって帰ってきたら、瑛士に会いたくなってー。元気にしてたの?相変わらず仕事ばっかり?」
雨宮から受け取った水を飲みながら、部屋の中を見渡すアンジュ。
そこであることに気が付いた。
アンジュ「瑛士の部屋とは思えないくらい片付いてる……。家政婦でも雇ったの?」
雨宮「いや、秘書だ」
アンジュ「秘書ぉ? 榊さんが掃除してくれたってこと?」
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雨宮「優秀……ふふ、そうだな」
雨宮は陽和の顔を思い出し、ふっと優しく笑う。
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アンジュは「なーんか、面白くない」口を尖らせた。
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♢―――――――――――♢
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素敵なレビューに
心からの感謝を…
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※本作品は書籍改稿前の原文になります。
聖凪砂さま、レビューいただきありがとうございました☆彡