キャラメル・ミント
「お金受け取ってよ!」
「いりませんよ」
「わたしが言い出したんだし、大学生に奢ってもらうわけにはいかない!」
「バイトしてるんで、平気です」
「でも、!!」
「じゃあ、今度ご飯奢ってください」
この後も全くお金を受け取ってくれず、わたしは、仕方なく財布にお金を戻した。
これなら、もうちょっとお菓子少なめにしとけばよかった。
「……ありがとう」
「っ、いいですよ。高いご飯奢ってもらうんで」
「もうっ!!」
湊は、運転しながらクスクス笑っている。
わたしの方が年上なのに、これじゃ、わたしの方が子どもみたいだ。
「もうちょっとで着きますよ」
「うん、」
時刻は、もう22時を過ぎていた。