キャラメル・ミント

それからだ。

頻繁に和真の家に行くようになったのは。


でも、夏希さんには彼氏がいて、それが3ヶ月前に別れた浮気男になるのだが、この頃の俺は、早く別れればいいのになんて思っていた。



夏希さんは、大学を卒業と共に家を出て、和真も大学に入る時にひとり暮らしを始めたため、夏希さんとは、それから会うこともほとんど無くなった。



彼氏とも仲良くやっていて、俺の入る隙間は無く、会わなければ忘れるだろうと思っていたこの気持ちは、忘れるどころか大きくなっていくばかりだった。



和真は、そんな俺の夏希さんへの気持ちに気付いていて、夏希さんが浮気男と別れた時教えてくれた。




『姉ちゃんの面倒見れるの湊しかいないと思う』


なんて、言われたのは、つい最近だ。



もう、誰かのものになってほしくなかった俺は、夏希さんに告白したのだが、その後の反応を見ると、冗談として受け取られたらしい。



何年経っても夏希さんにとって俺は、"弟の友達"なのだ。