暗鬱な君に花束を
「…別に。お前が、恥ずかしーこと恥ずかしげもなく言うから、変だなって思っただけ」
「俺も。美羽は真っ直ぐすぎて眩しいなって思ってさ」
…なるほど、おかしいのは私の方だったらしい。
それと雨月くん、そんな憐れむような目で見ないで。鈍いってこと、ちゃんと自覚するから。
「…でも眺、私も眺のこと、眩しいなって思うよ?」
爽やかで、すぐ人と仲良くなれて。私からしたらよっぽど、眺の方が眩しい。キラキラしてる。
「…どーかな。俺、結構黒い奴だからさ」
…そんな爽やかスマイルで言われても、説得力はゼロだよ。
そんな笑顔をする人が、黒いなんてはず…ないと思うんだけどなぁ。
「…白々しい奴」
「雨月、ひどくない?」
「お前が黒そうになんて見えないけどな」
だよね雨月くん、私もそう思ってた。
「…お前に色をつけるなら、もっと混じり気のある色だろ。黒なんて単純な色じゃなくてさ」
んんん?そういう意味?…ってどういう意味?
「礼奈ちゃんはどういう意味かわかる?」って聞こうとしたけど、礼奈ちゃんはバッチリ頷いていて。