拾い物は危険な新婚生活のはじまりでした
皆で、ソファーに座る。

さっきから、隼人さんの視線が気になる。じっと私を見ていた。

その様子に、奏さんも眉を顰める。

少し、不穏な空気が漂い始めた時、五月さんが口を開いた

「奏は、隼人君に妹がいたのを覚えている?」

「あ、妹・・・確か、生まれて直ぐに行方不明になったて、あの妹か」

「そう・・実はね、その子には特徴があって、肩にハート型の痣があるの。

そして、4月13日生まれで、名前は“小春”」

「は、まさか・・小春が隼人の妹・・・」

「でね、今回DNA鑑定をしたいと思って、小夜さんをお呼びしたの」

ちょっと待って、小夜さんは私のお母さんなの!隼人さんはお兄ちゃん!

あまりの話に、私もついていけない・・・。

奏さんと顔を見合わせ、お互い困惑の表情を浮かべる

それで、これなんだけど・・と言い、DNA鑑定キットを取り出した。

よく分からないまま、綿棒で口腔内を何度か拭う。

「結果は2週間後に分かるみたい」

「小春ちゃん、結果は別としても桐生と成瀬は縁が深いわ。仲良くして頂戴ね」

「あ、はい、こちらこそ。嬉しいです」

小夜さんと隼人さんは、予約しているホテルに帰った。
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