拾い物は危険な新婚生活のはじまりでした
「奏さん・・・私に血の繋がった家族がいました。

 お父さんとお母さんとお兄ちゃんがいました・・・。」

「あぁ、そうだな。」

私の頭をポンポンと撫でてから、成瀬一家を見て言った。

「小春の旦那の桐生奏です。先日入籍し、今小春のお腹には俺たちの

 子供がいます。4か月です。安定期になりましたらば、披露目をします。

 その時は、小春の親、兄妹として出席して頂けますか」

「ああ、もちろんだ。奏君、ありがとう。小春と出会ってくれて、幸せに

 してくれて、本当にありがとう。子供ができたのか・・めでたいな。

 俺達も、おじいちゃんとおばあちゃんになるんだな・・・。

 披露目は、大事な娘の晴れ舞台だ。成瀬にも協力させてくれ」

「よろしくお願いします」

「奏、俺達兄弟かよ」

「あぁ、兄貴よろしくな」

「お父さん、お母さん、お兄ちゃん、私ずっと一人で・・・

 家族なんていないと思ってた、でもこうして会えてとっても嬉しい。」

「小春、今まで私達が出来なかった事、してあげたいと思った事、沢山あるの

 これからは、小春にしてあげられるから、いっぱい甘えてね」

「う、うん、いっぱい甘える・・・」

お父さんとお母さんが私を抱きして、皆で、いっぱい泣いた。
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