拾い物は危険な新婚生活のはじまりでした
司side

大変なことになった・・・。

五月さんと徹、護衛のものを連れてお手洗いに席を立った小春ちゃん

少しすると護衛についていった一人が血相を変えて走ってきた

「若姐が、刺されました!」「あ゛!」

壇上の奏と組長に伝えると、奏は走って行く。

組長も成瀬の組長と若頭を連れ、後を追った。

組のものに、出入り口の封鎖と御大たちの護衛を任せ、俺も後を追った。

その場に行くと、奏が小春ちゃんを抱きかかえていくところだった。

徹に奏たちを任せ、俺はその場の状況を確認すべく目をこらす。

馬鹿な女が3人、一人は東龍会でも桐生組の次に位置し、同盟を組む岩波組の

お嬢、そして傘下の加藤組と高山組のお嬢。

「あの女が悪いのよ!私の奏様を横取りするから!自業自得よ!」

岩波組のお嬢が大声で喚きたてる。

その様子を恐ろしい顔で睨む、組長、成瀬の組長と若頭・・・。

流石の俺も、この3人の凄まじい形相に心臓が縮みあがる思いがした。

「司、奥の部屋にこいつらを運べ。後、それぞれの組長を呼べ」「はい」

披露目会場に戻ると何が起こったのかとざわついている。

その中、岩波組、加藤組、高山組の組長に声を掛け、会場の外に出た。

3人共、困惑の表情だ。
< 31 / 79 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop