拾い物は危険な新婚生活のはじまりでした
退院して久しぶりに桐生組に顔を出した。

なんか庭の方から騒がしい音がしてくる、何事かと思いふと目を向けると

景色が違う・・・?

庭の直ぐそこに組の周りを囲む塀があったのに、その塀はだいぶ向こうに

あり、庭の隣に3階建ての建物が建っている。「へ?」

思わず変な声が出てしまう。

「あ、小春ちゃん気づいた?」

「なんですか、これは?」

「これはね、奏と小春ちゃんの新居よ!」

「ほら、これから子供も生まれるし、あのマンションだと手狭でしょ。

 丁度、隣の土地が空いてたからそこに建てることにしたの。

 お腹の子が生まれる時には、出来上がるから楽しみにしていてね!」

「・・・・・」

知らなかった・・・。私の入院している間にこんなことになっているとは

新居も引っ越しもいいのだけれど・・行動が早すぎます・・・。

取りあえず、奏さんに電話をしてみると

「あぁ、俺も昨日知ったんだ。まぁ、確かにあのマンションだと部屋も

 ないし、今回は有難く従おうと思う。いいか?」

「私も驚きましたけど、皆さんの近くだと安心ですからいいですよ」

「そう言ってもらうと助かる。」

内装や細かいことは、五月さんと相談するようにと言って電話は切れた。
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