拾い物は危険な新婚生活のはじまりでした
お昼近くになって、成瀬の皆が来てくれた。

「ほんと可愛いわね。もう既に奏君にそっくりなんだもん、モテそうね」

「予定日より早かったが、周りの赤ちゃんより一回り大きかったぞ」

そう、2週間以上早く生まれたのに、3300gと大きい蓮は、顔もシワシワ

ではなく、ハッキリした顔立ちでほんとに可愛い。

30分程、話した後皆は「また、来る」と言って帰っていった。

「桐生さん、部屋に赤ちゃん連れてきますね」「はい!」

部屋に連れてこられた蓮。ぐっすりと眠っている。口元にぎゅっと握った

手を添えて、ムニュムニュしてる姿は可愛すぎる。

でもビックリなのは、本当に奏さんそっくり。そのまま小さくしたみたい。

奏さんと二人でみていると、パチッと目を開けた。私達の方を見ているような

気がする、すると二っと笑ったような感じ。

手に指を近づけると、ギュッと握る。奏さんも、指を近づけると、同じように

ギュッと握る。この小さい命を必ず護ろうと心に誓った。

少し経つと、「オギャーオギャー」私も奏さんもお互い顔を見合わせ、困惑。

看護士さんがきて、「オムツかえましょうか」そう言って目の前でオムツの

変え方を実演、二人でじっくり見て覚える。

オムツを外すと、男の子のしるしがあって、小さくて可愛い!これが将来

あんなになるの?と思わず奏さんを見てしまった。
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