拾い物は危険な新婚生活のはじまりでした
出産して5日、退院となった。

迎えにきた黒の高級車には、似合わない可愛いベビーシート。

そこに、ぶるーのフリルのついた帽子にベビードレスの蓮が乗る。

車は桐生組へ

門をくぐり中に入ると、組の人達が並んで迎えた

「「「　おめでとうございます　」」」

大きな声にも動じない蓮。目を開けジッと見ていた。

屋敷の中に入ると、皆が寄ってくる。

「奏にそっくりだけど、可愛いわ～！」

久しぶりの月乃さんが蓮を見て、ニコニコしている。

皆が抱っこさせろと代わる代わる抱っこするが、嫌がりもせず抱っこされる蓮

そのうち寝てしまった。

「小春ちゃん、今日から新居で過ごせるように引っ越しは済んでるから

　安心して、小夜さんも1週間ここに泊まるから心強いでしょ」

「はい、よろしくお願いします」

お母さんも1週間はこっちにいてくれるらしい。

暫くすると、蓮がぐずりだした。オムツかな？

オムツ交換しはじめると、皆が覗き込んでくる。

「ヤダ！小っちゃくて可愛い！」月乃さんがツンツン触ってくる。

「わッ！ホントね、可愛いわ！」

もう、女の人達はキャキャ騒いでいる。

蓮が大きくなったらこのことは黙っていようと心に誓った。
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