拾い物は危険な新婚生活のはじまりでした
第九章 幸せの連鎖
蓮が生まれてから4か月が過ぎた。

首もすわり、皆から貰った玩具を掴んで振り回したり、私の顔を見ては

ニコニコ笑うようになった。

生まれて1か月程で、夜は大人しく寝るようになった蓮、今度は奏さんが

私を寝かせなくなった。嬉しいような、悲しいような複雑な心境だ。

結局、寝不足は続いているが、幸せな悩みだと諦めることにした。

そんな、夏の暑い日が続いている日、久しぶりにお兄ちゃんから電話が

きた。

「小春、今度西に家族で遊びにこないか」

「え!行ってみたい!」

「じゃあ、奏と相談して連絡してくれ、実は紹介したい人がいるんだ」

「まさか、お兄ちゃんの彼女!?」

「まあ、そんなところだ、連絡しろよ!」

お兄ちゃんの相手の人ってどんな人なんだろう?ちょっと、ドキドキするかも

帰ってきた奏さんに、お兄ちゃんの電話の件を伝えると

「ハッ!隼人に女!?ホントか?」

「そんなに驚くことなんですか?お兄ちゃんはモテそうだけど・・・」

「あぁ、隼人はモテる、かなりな。遊びの女は数えきれない程いたが、本気の

 女なんて、初めて聞くぞ」

「そ、そんなに遊んでいたんですか・・・」

自分の兄がそんな人だったなんて・・・あんなに優しいお兄ちゃんなのに・・

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