拾い物は危険な新婚生活のはじまりでした
「小夜さん、うちの奏が結婚したのはご存じですよね」

「ええ、おめでとう!披露目には皆で伺うわ」

「その相手の子、とっても可愛くてしっかりした子なんです。赤ちゃんの時に

施設の外に捨てられていたそうで、今まで一人で生きてきた偉い子なんです。

縁があって、あの女嫌いの奏が溺愛するほどのお嫁さんなんです。

先日、家族で温泉に行ったとき、その子の肩にハート型の痣があって、

以前から小夜さんと春樹さんに似てると感じていたんですが・・・。

その子の名前は・・“小春”と言います。

捨てられた時、手紙が添えられてあって、誕生日と小春という名前が書いて

あったそうです」

「えッ・・・、誕生日は、いつなの?」

「4月13日です」

「本当に・・・小春なの?」

「まだ、何とも言えませんが・・・もし、良かったら一度東に来てみませんか。

そして、DNA鑑定してみたらと思うんですが・・・」

「ええ、行くわ!日程調整して連絡します。」

「はい」

電話は切れた。

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