拾い物は危険な新婚生活のはじまりでした
次の日、カランカラン

ドアベルが鳴り入り口を見ると、隼人さんの妹さんが立っていた。

「凛さん、昨日はお花ありがとうございます。あの、今日はお話があって

 きたんですが・・・。」

するとオーナーが、「凛ちゃん、今日はもう上がっていいよ」

「え、でも・・・。」

「大丈夫だから、いつも頑張ってもらっているから今日ぐらいはいいよ」

オーナーの言葉に甘え、妹さんとお店を後にした。

お店の外には、いつか見た黒塗りの高級車が停められていて、それに乗せられ

着いた先は、落ち着いた雰囲気の喫茶店だった。個室に通され、お互い向かい

合い席に座った。

「あの、急にお伺いして申し訳ありません」妹さんは頭を下げる

「いえ、大丈夫です。私に話とは・・・」

「あの・・・私が勝手に言う事ではないんですが・・・。

 凛さんは、兄の職業を知っていますか?」

「はい、成瀬組の若頭さんですよね」

「分かっていらしたんですね。そう、兄はヤクザです。凛さんは、ヤクザを

 どう思いますか?」

「正直、ヤクザという職業は怖いなと思います。私の周りには今までそういう

 人はいなかったですし・・・。ですが、隼人さんの事は怖いと思った事は

 ないです。」

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