拾い物は危険な新婚生活のはじまりでした
「私もつい1年程前まで、一般人として生きてきてたんです。でも、主人と

 出会って、主人はヤクザだったんですけど・・・」

そう言って、今の旦那さんとの出会い、孤児として育ったこと、成瀬の娘だと

知ったことなどを話してくれた。

「それで、今回凛さんと話したかったのは・・・。

 兄には、ずっと思い続けている好きな人がいるんです。その人は一般人で

 兄としては、自分の立場を考えると自分の気持ちを伝えるわけにはいかない

 と、ずっと考えていたようなんです。でも、その人には会いたくて、会いに

 行っていた・・。」

妹さんの話を聞きながら、だんだん悲しくなってくる私がいた。

好きな人が想い続ける人・・・隼人さんにそんなに想われるなんて、その人は

どんなに幸せなのだろう、顔も知らないその人に嫉妬する自分がいる。

「あの、隼人さんに想い続けている好きな人がいるのは分かりましたが、それが

 私とどういう関係があるんですか・・・」

「兄が想い続けている人・・・それが、凛さん、あなたです」

「ハッ!・・・・。」

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