拾い物は危険な新婚生活のはじまりでした
まさか、私の小春なのだろうか・・・

五月さんも半信半疑ながらも、もしかしてと思ってと語る

違うかもしれない、でも、本当に“小春”だったら・・

電話を切ると春樹さんの元に走った

「小夜、そんなに急いでどうしたんだ」

「は、春樹さん・・小春が、小春が・・・」

最後の方は泣き崩れてしまった。私の様子に、息子の隼人までが何事だと

駆け寄って来る。

「今、五月さんから電話があって、もしかしたら、小春じゃないかっていう

子がいるって」

「は、ま、まさか・・・」「母さん、本当か!」

「奏君が結婚した相手が“小春ちゃん”というらしくて、20年前に捨てられて

いた子なんですって。肩に痣もあるって・・・」

あまりの事に春樹さんも隼人も声が出ない。

「奏の嫁さんになってるのか?」

「そうみたい、五月さんもまだ半信半疑でハッキリしないからDNA鑑定して

 みないかって」

「そうだな、確かに言うとおりだ」

「だから、とりあえず私、東に行ってみようと思うの」

「母さん、俺も行く。親父、いいよな」

「あぁ、頼む。」

そうして、東に向かった。久しぶりに来る、桐生組・・ここに、小春がいるの?

通された応接室には、五月さんと雄大さん、奏君に“小春”・・・

あぁ・・小春、間違いない!この子は、私の小春だ!

隼人も小春をじっと見つめていた。
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