命に変えても守りたいもの
そんな、願いは叶わないのかな…

「お母さんは…
幸せだったのかな?」

いつの間にか、私はそんな言葉を発していた。

「え?」

海斗が聞き返す。

「お母さんは幸せだった?
ずっと、巫女であり続けて、
人々の幸せを願って、
最後まで、戦った。
そんな、人生で良かったのかな?
生きていたかった筈なのに…」

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