仁瀬くんは壊れてる
「あとは。個人でやってるレディースクリニックみたいなとこなら、待ち時間少なかったり予約もウェブからとれたりする。大きなとこだと紹介状なしでは五千円くらいとられるから、そういう意味では小さな病院から選ぶのがいいかも」
「詳しいね」
「うちのお姉ちゃんが、生理不順だったんだよね。ちなみに今は妊婦」
…………!
「赤ちゃん。生まれるんだ」
「予定日、再来月。お腹けっこう膨らんでるよ。最初は近所のクリニックで診察して、途中から紹介状もらって産院で定期的に検査受けてるみたい」
「お金。かかりそうだね」
「あー、それね。なんか助成チケットもらえるらしいよ」
「チケット?」
「妊婦検診で使えば無料だったり割引されたりするやつ。出産費用もかなり助成されるみたい」
そうなんだ。知らないこと、だらけだ。
「妹が赤ん坊だったときのこと思い出すな」
玲二くん、携帯使い終わったみたいだ。
メールでも打っていたのかな。
「ガールズトークに男子が入ってこないでよ」
「じゃあボーイズトークに女子は入ってこねーんだろうな?」
「余裕で入る」
「それってどうなの」
「デリケートなハナシしてるんだから」
「でも。俺も、興味ある」
「え?」
「やっぱりそういうのは、女子にしか聞けねえだろ。ヤローはさ。軽く受け止めがちだったりするから。貴重な会話だな、と。つい耳を傾けちまった」
「……キモ」
「もう聞かねーよ」
「いや、違うくて。今のキモいってのは。つまり。惚れ直したというキモいで……」
「は?」
「うち。レイジが彼氏で良かった」
「詳しいね」
「うちのお姉ちゃんが、生理不順だったんだよね。ちなみに今は妊婦」
…………!
「赤ちゃん。生まれるんだ」
「予定日、再来月。お腹けっこう膨らんでるよ。最初は近所のクリニックで診察して、途中から紹介状もらって産院で定期的に検査受けてるみたい」
「お金。かかりそうだね」
「あー、それね。なんか助成チケットもらえるらしいよ」
「チケット?」
「妊婦検診で使えば無料だったり割引されたりするやつ。出産費用もかなり助成されるみたい」
そうなんだ。知らないこと、だらけだ。
「妹が赤ん坊だったときのこと思い出すな」
玲二くん、携帯使い終わったみたいだ。
メールでも打っていたのかな。
「ガールズトークに男子が入ってこないでよ」
「じゃあボーイズトークに女子は入ってこねーんだろうな?」
「余裕で入る」
「それってどうなの」
「デリケートなハナシしてるんだから」
「でも。俺も、興味ある」
「え?」
「やっぱりそういうのは、女子にしか聞けねえだろ。ヤローはさ。軽く受け止めがちだったりするから。貴重な会話だな、と。つい耳を傾けちまった」
「……キモ」
「もう聞かねーよ」
「いや、違うくて。今のキモいってのは。つまり。惚れ直したというキモいで……」
「は?」
「うち。レイジが彼氏で良かった」