vrafara




「まぁ、幼女は冗談として、
ここら辺、実際に物騒なのはほんとだし…
なら、ていよくボディガードがわりに使っとけば
いいんじゃない?」





由良に彼氏ができるまでうまくつかっちゃえ
なんて肩を叩いて
始業のチャイムと同時に
あかりは自分の席にへと戻っていった












「もう…他人事だからって好き勝手に…」













…彼氏ねぇ






ほんの少しだけ開けた窓
柔らかくカーテンを揺らす風


水色の空に視線を飛ばして思うのは













…そんな人、多分一生現れない









そんなこと。







たしかに見た目、チビで
色気も可愛げも
あたしには備わってない。

あかりみたいに
大きな目で
整った顔立ちでもない


それでも
そんなあたしでも
全く誰にも好意を持たれずに
今まできたわけじゃない。


物好き…
と言えば

そういう人なのかもしれないけども。


でも。








多分
問題は好かれる
好かれないじゃない
















…ダメな理由は
あたしの中にある









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