モンスターハンタールチフェル
「ぅううっ…」

 どうにか立ち上がるも体が悲鳴を上げている。

 ぼやけながらもオオナズチを視界に収めながらポーチに手を伸ばし、回復薬グレートを取り出して少量飲んだ。

 すると体からうそのように痛みがなくなり、視界も回復する。

「もったいないから使いたくなかったけど、相手が相手だから仕方ないわ」

(しかしどうやって近づこうかしら、正面からじゃあの舌に返り討ちにあう…)

 ドォォォォォーーン!!!

「!!?」

 アンは色々と思考を巡らしていると、突然オオナズチの後ろで爆発が起こり、オオナズチが痛みに叫び声を上げてその場に転んで、ジタバタとのたうっていた。

「ノア!!」

 そこにはガンランス『近衛隊正式銃槍』を構えたノアの姿があった。

 アンは極度の緊張から少し抜け出して、そのせいか目に嬉し涙が溢れていた。

「悪い!! 少し遅れちまった、大丈夫だったか!?」

 とりあえず涙をぬぐって、アンは双剣を構えてオオナズチへと向かって走っていった。
< 200 / 645 >

この作品をシェア

pagetop