ﾓﾝｽﾀｰﾊﾝﾀｰﾙﾁﾌｪﾙ
「ペイントボールが消えかかってるわ、見失わないようにもう一つ投げ付けるわよ」

「了解」

　そして二人は片手にペイントボールを準備し、いつでも投げれるようにしてアンは右、ノアは左の細い道を歩いて行った。

　ゆっくりと足音を感知されないように忍足で行くと、二人の目には広い平地が映ったがやはりオオナズチは姿を消して潜んでいるようだった。

　かすかだがまだペイントボールの臭いをこのエリアから感じ取れるのだ。

　だがやはり正確な位置は把握できなく、目を凝らして見つけるしかなかったのだ。

　それから二人はその場にしゃがみこみ、光の反射の変化や風の吹く方向、かすかな臭いを頼りにこの広い草地を隅から隅までじっと見つめていた。

　すると、左の岩陰からノアが素早く奥の洞窟への入り口がある段差の下の岩場まで走っていった。

　どうやら目標を補足したようだった。

　ノアはそれからもゆっくりとだが、忍足でちょこんと生えている木の方へと歩いて行く、そして持っているペイントボールを思いっきりその木へと向かって投げたのだった。

　投げたペイントボールは木に向かって飛んでいったが、その木に当たる前に別の何かに当たって空中で破裂したかのように見えた。

　見事にノアの投げたペイントボールはオオナズチにヒットし、またペイントの実の強烈な刺激臭がエリア内に充満していったのだ。

「見つけた！！」

　アンもようやくオオナズチの姿を捉えたようで、岩陰から飛び出して一本の木の元へとやって来ると、双剣を抜刀して乱舞をした。

「乱舞！！」

　またしても炎と刃の嵐がオオナズチの腹部を焼き切っていく。

　あまりの痛さにオオナズチは姿を消している事が出来なくなり、その場にひるんだ状態で姿を現したのだった。

「いったん下がれアン！　ぶちかますぞ！！」
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