ﾓﾝｽﾀｰﾊﾝﾀｰﾙﾁﾌｪﾙ
「おい、お前まさか！！」

「は、はい！？」

　ルチナは自分を指差す男の大声に驚いて、赤い鎧で包まれた男の姿を見る。

「あ！　あんたあの時のガンナー！！」

　どうやらアンのことではなくノアのことを思い出して、ルチナもノアを指差して驚きの表情を見せた。

「いや違くて、その傷！」

　どうやら前に出てきた理由はルチナではなく、ルチナの右手の甲に刻まれた傷のことだったのだ。

「な、何！？」

「ちょっと待った！！　あんたたち話すなら場所をわきまえな」

　シックルは慌てて二人の間に割って入って、話を中断させた。

「そうね、それじゃあ私の部屋で話しましょう。それじゃあ報告が終わったら来てね、私の部屋は四階のピンクの名札が掛かったドアがそうよ」

「それじゃあ報告が済んだらすぐに行くよ」

　一行はいったん解散して、アンたちは先に部屋に戻って行ってしまった。

　アレックたちも周りの目が気になる中、カウンターへと足を運ぶ、すると出発前と同様にカトリーナが笑顔で出迎えてくれた。

「お疲れ様です！　それでは報酬金を用意させていただきますので少々お待ちください」

　そう言って奥へと消えて行き、帰って来た時には両腕いっぱいに巾着袋を抱えていた。

「ふぅ～、それではこれが今回の報酬で二一〇〇ゼニーになりますね、そしてこれが契約者のルチナさんに返金で三六〇ゼニーになります。またのご利用お待ちしています！」

　アレックたちは金を受け取ってシックルに連れられて開いてるテーブルに座ると、報酬金を三人で分け合った。
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