ﾓﾝｽﾀｰﾊﾝﾀｰﾙﾁﾌｪﾙ
「今回依頼を完遂できたからって気を抜いてると後で痛い目見るぞ。ギルドの依頼はそんな簡単なものじゃない」

　ノアの顔が段々と険しくなっていき脅しのようにも感じ取れたが、アレックたちは十分にその事は理解しているつもりではあった。

「ノアって言ったっけ？　確かにそうかも知れないけど、俺たちは十分それを理解してるさ。それに、俺たちの実力を甘く見ないでほしい」

　隣でレインが大きく頷き、向かい側ではルチナが同感と腕組みをしながら頷いている。

「っぷ！　あっはっはっは！！　アンが気に入るのも無理は無いな、気に入った！　お前らほんと面白いぜ！」

　重い空気がいっきに消えていき、その場に明るい雰囲気が再び戻って来た。

「それじゃあんたたち、もうそろそろアンの所にお邪魔するよ」

　アレックとルチナはビールがまだ半分も残っているジョッキをテーブルに置いて立ち上がり、レインも巾着袋を大事に抱えてシックルたちの後ろを付いて行った。

　ノアは先導して先に階段を上がって行った。

　そして四階にたどり着くと、ノアが先に一番奥のピンクの名札が飾られているドアの前に一行は到着した。
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