モンスターハンタールチフェル
「ここがアンの部屋で隣が俺の部屋さ」

 ノアはそう説明するなり、アンの部屋のドアをノックしてアンが出て来るのを待った。

「あ、皆さんおそろいで、どうぞ中へ…」

 アンが少し開けたドアの隙間から覗くなり、アレックたちだと確認するとドアを広く開けてみんなを招き入れたのだった。

 中に一歩踏み入れると、そこはメルヘンチックな雰囲気を漂わすその部屋に全員が迷い込んでいた。

(アンらしいって言えばそうだが、おとぎ話の中に来た気分だ)

「うそぉ! なにこの格の違いは、あたしたちの部屋と比べるとまるで月とすっぽんだわ」

 まさしくこれが上位ランクに入ったハンターだけができる贅沢なのだろう。

 今の三人にはまだまだ遠い先の話になるだろう。

「適当な所に座っていいわよ」
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