モンスターハンタールチフェル
「そういえばあたしアンに会うのさっきが初めてよね? あたしの名前はルチナ=ヘヴンスフィア、この子がレイン=フレスニールで、そっちが噂のアレック=レオグラン、そしてこの人がシックル=ライアートよ」

 ルチナの”そっち”発言にピクッと反応しながらも、アレックは一応お辞儀をしてやり過ごした。

「ごめんなさいね、私口が軽くていつも大事な事とか軽はずみで言っちゃうのよ」

 アンは絶えない笑顔で、頬を指先で撫でながらアレックに謝っていた。

「気にしてないから大丈夫、でも噂にまでなるとは正直驚いたな」

 それもこれもアンの知名度と、この異様に重い大剣のせいだろうが別に悪い噂ではないのだから、あまり気にしていなかったのだ。というよりも、いつもルチナにあちこち振り回されるおかげで考える暇が無かっただけだったのだ。

「それでもすごいよアレックは、いつも僕の想像を上回ってるんだもん」

「何言ってんのよレインは、アレックはただ珍しい武器を背負ってるだけよ?」

(何でいつもルチナはこう場の雰囲気を壊したがるか…)

「まったくなに言ってんだか、もうあんたらはとっくに噂になってるよ」
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