ﾓﾝｽﾀｰﾊﾝﾀｰﾙﾁﾌｪﾙ
　ルチナが他のハンターに自慢している所が頭の中をよぎりながらも、アレックはルチナとレインが喜び合っているのを見ていた。

「…そろそろ本題に入っていいか？」

　扉に寄りかかって、その経過を呆れて見ていたノアが待ちくたびれた感じで言って来た。

「あ、ああ、構わないけど…」

「それじゃあ、まずお前らの正体から聞かせてもらえないか?　その右手の傷の表す意味とか…」

　ノアはそう切り出してきたのだった。

　これにはアレックたちも少しは感ずいていた。

「勘違いしないで、私たちは悪気があって聞いてるんじゃないの。ただあなたの右手の甲にある傷がただの切り傷ではないから、それをどこでどのようにしてそうなってしまったのかそれを知りたいだけなの」

　アンは冷静に落ち着いた口調でルチナを見てそう言った。

「それならこのあたしが言おう、あたしはこの子たちを守護する身でもあるからね」

　シックルが窓際から離れてソファーの前までやって来ると、アレックたちの横に立って話を続けた。

「ここにいるルチナ、それとアレックもあんたたちが思っているように、黒龍伝説に残るかつて黒龍を封印した滅龍士たちの末裔だよ。二人とも以前黒龍と対峙したあの英雄を親に持っている」

　それを聞いたとたんに、アンとノアの表情が驚きの表情へと変化した。

「やはりそうか、あの時にテスタメントの連中が言っていた事も話が付く」

「そうね、どうやらもう奴らにも正体がばれてしまっているようね」

　今度は二人だけでの会話になってしまい、二人だけが理解をしている状態だった。
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