モンスターハンタールチフェル
 その体からは既に光が消えていて、手のキズも元の肌色に戻っていた。

(何だったんだ今の? 体中が脈打ってたような感じが…)

「アレック!」

 顔を上げると、ライナスたちがこっちに向かって走って来る所だった。

「あんたやるねぇ! さすがは滅龍士ってとこかぃ?」

「まさか滅龍術を発動させるとは、大したものだな」

「滅龍、ジュツ?」

 何のことかサッパリ分からなかったが、それよりも今は、あの陸の女王とも呼ばれたリオレイアを、自分の手で倒したことに胸が高鳴っていた。

 これが喜べずにいられようか?

 とりあえず三人は話を後回しにして、剥ぎ取り用のナイフを取り出して、刃をリオレイアの鱗の隙間に差し込み、グィグィッと持ち上げると簡単に取れた。

 あまり剥ぎ取らないようにして、残りは自然に返す。
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