モンスターハンタールチフェル
「トドメよ!!」

 リオソウルは身体中に無数のキズを負って、あちこちを血で真っ赤に染め、その場で荒い息を吐いていて、もう限界という感じだった。

 そして、ルチナの剣に異常な殺気が集まっていく。

 その剣が、まるで死者の魂が刀身に集まり、1つの怨念によって象られた刃に見えた。

「はぁあああーー!!!」

 ルチナがリオソウル目掛けて疾走する。

 それと同時にリオソウルも空気を吸い込み、口から炎が溢れだす。


 次の瞬間、リオソウルの口から火球が放たれ、ルチナに向かって飛んでいく。

 それに吸い寄せられるかのように、ルチナは避けようとはせずにまっすぐ燃え盛る火の玉に、正面からぶつかっていく。

 そして……


「ッガァアアア、アァァァ――」

「……」

 ティナたちは口を開けたまま、ただ驚いていた。

 いや、あまりの驚愕の様子に驚くことしか出来なかったのだ。
< 409 / 645 >

この作品をシェア

pagetop