モンスターハンタールチフェル
「これが、父さんと母さんの見た世界……」

 アレックはしばらくの間狩りの事を忘れ、その生まれて初めて見た大自然に見惚れていた。



「おっと、こんなことしちゃいられない」

 アレックは用事を思い出してハッと我に返り、早速その場から動いて角を曲がった先の坂を下りていった。

 そこでもアプトノスが食事をしていた。



 何頭か頭を持ち上げて、自分たちの群れに近づくアレックの姿を確認するなり、これといって何もなかったようにまた食事へと戻る。

 アプトノスがこちらを無視するように、アレックもアプトノスたちを無視してさっさと丘陵地帯へと続く坂を上っていく。

 もちろん無駄な狩りはしない方が、自然にも彼らにも良いからだ。



 そして、隣のエリアへと辿り着いたアレックは目を見張った。

 なんとそこにはランポスたちが、うじゃうじゃと集まっていたのだった。
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