モンスターハンタールチフェル
 しょうがなくアレックは床に敷き詰められた絨毯の上に腰掛けた。

 もちろん防具は二人とも各部屋にぬいできていて、今はインナー姿だった。



「それにしても、ハンターって結構金貯まるもんだな」

 アレックの手には先ほど村長の所に行き、依頼完遂報告をして来て報酬金の1000ゼニーを受け取って来た所だった。



「あんたさぁ、手伝ったあたしへの分け前は無いわけ?」

 いきなりルチナはすごい形相でアレックを睨んできた。

「これは俺が受けた依頼で……」

「そんなこと言っちゃうんだぁ~?」



 仕方なく、アレックは半分程ルチナに受け渡す。

 そうでもしないと殺されそうだったからだ。



「ありがと♪」

 アレックは半分になって軽くなった袋を旅用の大きな袋に入れて考える姿勢をとった。



「そう言えばさ、アレックは何でハンターになったの?」

 初めて自分の事を名前で呼んでくれた事に嬉しさを感じながら顔を上げるが、また考えるために下を向いてしまう。
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