モンスターハンタールチフェル
「いや、もういいわ」

 食べ物の話で盛り上がっているシックルとレインとペイルを引き離し、とりあえず本題へと入る事にした。





「……そうか、あんたのとこには伝わってなかったのか。
 残念だけど、あんたの親父さん、デュオスさんはもうこの世にはいないよ。
 噂だけど、奥さんと一緒に伝説に残る竜に会いに行くために、古塔って所に行ったっきり帰って来なかったとか……

 まぁそれよりも、あんたの親父さんはあたしたちハンターの中じゃ英雄さね」

「そうだったのか……」



 アレックはまたしても震えていた。

 両親の死を知り、旅の目的を失ったからではない。

 そう、自分の親がそんなにすごい、しかも英雄だったと言う事に猛烈に感動していたのだった。



「それにしても、アレックの両親はすごいわね~。
 あたしの親はこの手に傷を残してくれただけで、英雄だったかも分からないし……」

 隣でルチナは右手の傷を眺めながら、自分の親の事を愚痴っていた。

「ちょっ、ちょっと待った!! 
 その傷って……

 うそでしょ!?」

 突然シックルはベットから飛び降りてルチナの所にはって行き、その手を取ってまじまじと眺めてい
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