好きです─。*恋物語*《短編》

「俺の話も…聞いて貰えませんか…?」

『…へ?』

俺って言った…?いつもは【私】って言うのに…。

一瞬視線がぶつかり柔らかくフワッと微笑むと次の瞬間…私の手に和田さんの手のひらが重ねられた。

「……本当はずっと気になってた…初めて病室にご挨拶に上がったあの日から。
あなたの熱心な姿勢や、泣いた顔、無邪気な笑顔とか人懐こい愛らしさに惹かれていったんです。あなたはいつも俺の心を穏やかにしてくれた。いつしか、あなたに会えるのが楽しみになっていました。」

『和田、さん……。』
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