強すぎる彼女と優しすぎる彼
治療を始めようにも費用もかかれば今は龍仁の扶養に入っているから診療記録で龍仁に話さないとならない。

龍仁に話したらきっと心ではがっかりして後悔したとしても絶対に自分には優しい笑顔を向けてくる。優しい言葉をおくってくるとわかっているからこそ龍仁に言おうという気持ちになかなかなれない佳子だった。


「倉本さん?」
「・・・」
「佳子?」
「っん?」
「どうしました?大丈夫ですか?」
結婚式の打ち合わせ中、佳子は上の空で気づけばプランナーと龍仁が心配そうに自分を見つめていた。
< 102 / 198 >

この作品をシェア

pagetop