強すぎる彼女と優しすぎる彼
「でも頑張ってみないと佳子自身が納得できないんだろ。だから自分でそこまで考えたんだろ。」
龍仁の胸の中で佳子が頷く。
「そういう大事なこと、一人で決めるのもうやめろよな。」
「ごめん」
「でも、言ってくれてありがとう。」
「うん」
「俺にできることはなんだってやる。だからなんでも言ってほしい。」
「うん」
「愛してる」
「私も。愛してる。」


二人はまた一つ近くなったような気がした。
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